ムラソイ釣り
2001/5/28 茨城県 木下氏
写真はカサゴ(左)ムラソイ(右)
相模湾や房総方面の釣師には馴染みの少ない日立名物のムラソイ五目釣りについて、思いつくままに雑文を書いてみました。御参考まで。
底の荒い岩礁帯を住処にしているムラソイ(フサカサゴ科)は、30cmを超える大きさになるには10年以上かかると言われており、身は固く引き締まっている。刺身にして食べるときは、釣った当日ではゴムを噛んでいるようで、2〜3日後の方が甘みも出て旨くなる。頭のでかい魚で、釣った当日は刺身用のさく取りをした後の骨と共に三つ葉などを入れて作った潮汁の味は真鯛の吸い物より旨い。釣った当日、小さいのは塩焼き、煮付け、唐揚げなど、加熱して食べると旨い。
生命力の非常に強い魚で、海水を入れていないクーラに入れて持ち帰り、夕方料理しようとして包丁を入れた途端、バタバタとはね回り、びっくりさせられることもある。ムラソイは肉食性で、カニやゴカイ類など岩礁帯の様々な動く餌を食っているので、はらわたに消化しきれていないカニ等の残骸が残っていたりして磯臭いので、釣って帰った当日には、はらわたなどを取っておいた方がよい。
釣りキチ迷人の「ムラソイ釣法」について述べるので参考にして貰いたい。その後は数多く釣行して自分なりの仕掛けを作り、釣法を工夫して、早くムラソイ釣り名人になって下さい。
☆ 竿、リール等
水深3〜15mの超浅場の荒い岩礁帯で釣るので、竿は底だちの執り易い2mまでの、胴のしっかりした先調子のものがよい。軟調子の竿は釣り味は楽しめるが、根掛かりし易い。釣りキチ迷人は、錘負荷30号程度のカワハギ用に自製した竿を使っている。
リールは小型の両軸リールで、新素材の6号を使っているが、これは根掛かりしたときの仕掛け切断対策と、アイナメ、ヒラメ等の大物外道を取り込むためである。長さも200m程巻いているが、これは時に30mだち程度のカサゴ、メバル等を狙って磯を変えることもあるので、竿を変えずに使うためである。
☆ 仕掛け
一般には胴付き3本鈎のカサゴ仕掛けでよいが、根掛かりし難く、魚の掛かりかり易い仕掛けがよい。ムラソイはそのいかつい顔に似ず、華やかな目立つ色好みの特性を持っているようだ。釣りキチ迷人は、現在2種類の仕掛けを試用して、その効果を試している。一つはアイナメ用ブラクリ仕掛けを真似て自製したもので、30号の中通しナツメ錘を赤く塗装し、ムツ鈎16号をシーガーエース3号20cm長さに結び、錘上下に蛍光玉を付けている。もう一つは18cmのキス用片天秤に16号の丸セイゴ鈎を20cm長さに結び、錘は赤く塗装した30号なす型錘に3号のナイロン糸を捨て糸にしてぶら下げている。これは根掛かり対策である。前者は根掛かりし難いが、魚の掛かり具合は後者の方がよいように思う。初心者で金はあるが時間のない方は、アイナメ用ブラクリ30号仕掛けを10セット以上用意するか、片天秤仕掛け20セット位用意された方が良いと思う。根掛かりで仕掛けを取られるのを恐れていてはムラソイは釣れない。ムラソイはブラクリ錘の下鈎や片天の先鈎に8割位掛かり、後の2割位は胴付き3本鈎の最下端の鈎に掛かる。胴付き上部の鈎は黒メバル・ショウサイフグ等の外道の魚を掛けるためである。
☆ 釣り方
ムラソイは岩礁にへばり付いて住んでおり、餌取りは余り上手でない。カニやゴカイ等の岩礁の上を這っている餌を食っており、かなり高いところを泳いでいる魚を飛び上がって捕らえるのは苦手のようだ。従って、餌を海底から30〜50cm位のところを動かせてやると飛びついてくる。荒い岩礁帯であるから、絶えず底だちしながら、この間隔を保って餌を動かすと好結果につながる。仕掛けが海底に着いたらすぐにこの位置まで竿を持ち上げる。横方向に引っ張ると必ず根掛かりする。初心者は海底から1m位を維持するところから練習されたらよいと思う。
冷凍イワシを餌にして釣ることが多いが、活きたドジョウを魚屋で買い、活かしたまま持参して釣ったこともあった。活きドジョウは動き回るので魚の食いつきは良いが、淡水魚のため、餌付けして少し長く海水に浸けておくとすぐ死んで動かなくなり、度々餌の付け替えをしなければならない。
餌取りが下手な魚だから、当たりがあっても即合わせはせず、一呼吸おいてから合わせる。岩穴に餌を持ち込んでから食べる習性があるので、合わせが遅すぎると根に持ち込まれ、仕掛けを切る羽目になる。魚が掛かればその引きは豪快で、まさに見事魚を釣り上げた快感を味わえる。釣り師にとっては釣り味満点の魚で、釣りキチ迷人も5月下旬から8月旧盆までのムラソイ釣りシーズンを楽しみにしている。
時たま釣れるゴマソイ(右写真参照)は最高級魚で、その刺身の味はまさに天下一品で、ホクホク顔で家路に着ける。外道で釣れる黒メバル、アイナメ、ヒラメ、カサゴ、ナメタガレイ、黒ソイ、マソイ、ショウサイフグ等々食味の良い魚が釣れるムラソイ五目釣りは、釣り師のみが味わえる道楽であり、毎週1回は大漁丸へ出かける釣りキチ迷人を家内も大目に見て許してくれている。
《船長の一言》ごもっとも!まことにごもっともでございます!!
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