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(2009/9/30更新)



S本さん(群馬)編

一つテンヤのシャクリマダイ

9/27
台風通過後でうねり・風とも残り、潮流もあまり動かず渋い状況だった。
昨日の好釣果が常連の先輩方、歴戦の猛者達による事は承知していたが、
「なんとか自分も」という思いで実釣に望み運良く釣果を上げる事ができた。


ところで今回は「釣行記募集」なる文字を船長のWebサイトで発見した。
今まで気が付かなかったがこれまでの実体験を元にこの釣りの楽しさを記してみた。

 「一つテンヤのシャクリマダイ」
 釣り全般にまだ中級者にも届いていないがこの釣りの面白さに嵌まり早や半年以上が経過した。
 沖釣りを色々体験してどんな釣りも楽しくつまらないと思ったことは無いが、
 何と言ってもこの釣りの楽しさは魚との一対一の駆け引き、多点針の仕掛けでは味わえない醍醐味だ。
 それからマダイ釣りでは主流である「コマセ釣り」とは違い、
 仕掛け(テンヤ)から道糸まで障害物なく直結な事によるダイレクト感。
 魚のサイズも0.5〜0.8Kgぐらいは上のクラスと勘違いする引きである。

 実釣に関しては、いかに底ダチを素早く取り誘い(シャクリ)へと移行する事がカギ。
 それ故リーダーの長さをきちんと決め「ラインのマーカー」でしっかりと水深を把握する事。
 万一ラインブレイクした場合もPEラインをケチらず、
 解りやすいように10mぴったりの所で切断しリーダーを結び直すのが良い。

 食いが立っている時は底ダチを取る前(投入後のホール中)に乗って来る事が時折ある。
 (今回の2.5Kgの良型はこのパターンで食ってきた)
 従ってラインを注視し船長アナウンスの海底から上5m前後になったら
 美しい真鯛への出会いを妄想し神経を集中する。




 さて、元々釣りを始めた動機が「美味い魚が食いたい」だったので、
 自分なりの「マダイの食い尽し」を紹介したいと思う。
 (まだ釣りよりは料理の方が自信が有る情けない状態)
 今回は2.5Kg、0.9Kg、0.5Kgの3尾をGETしたので、
 オーソドックスではあるが数種に調理してみた。



 まずは刺身である。(0.9Kgを使用)
 真鯛の刺身といえば湯引きをして皮付きのまま食す「松皮造り」が本道ではないだろうか。
 どんな魚でもそうだが皮と身の間に旨味成分が凝縮されているように思う。
 釣ってみたい”大鯛”は別にしてキロクラスの若魚は是非皮ごと食べたい。
 個人的には刺身の場合きちんと下処理(締めてエラ&はらわたを取り除いた)された状態であれば
 釣った翌々日辺りが一番美味いのではないかと思う。




 次に大鯛とは言えないが今の所自己最大である“2.5Kg”を使い人手間加えた「昆布じめ」
 このクラスでも皮付きでOKであるが前者に役目を与えたのであえて皮を引き、
 軽く塩をした身を日本酒に浸した昆布ではさみ冷蔵庫で3時間ほど。
 昆布の香りと締まって旨味の増した身がたまらない刺身とは一味変わった一品。
 写真上部に見えるのは引いた皮。捨てては余りにも勿体ないので軽く湯引きし、食菊とワカメとあえた酢の物。
 こちらもアルコール依存症の自分にとっては酒が止まらなくなるのは間違いない。
 ※ ヒラメで同じことやっても美味いね〜




 続いてメインディッシュ? 一番美味しいところ、頭である。
 「鯛は頭しか要らないよ」と、かの道場六三郎氏が言っていたような??
 この「兜の塩焼き」は魚の揃ったお店に行くと必ず頼んでいた大好きな一品。
 シンプルな料理だが味は非常に濃厚で
 特に目玉と唇の周りのゼラチン質の身を食した瞬間はその美味さたるや至福の喜びだ。
 焼きも良いが勿論「兜煮」も絶品である。




 最後の〆はやっぱり“めし“が食いたい。
 一番小さい0.5Kg君には「鯛めし」になって頂いた。
 軽く塩を振ってあぶり焼きにした物をそっくりそのままご飯共に炊き込む。
 炊き上がったら身をほぐしご飯と混ぜれば完成。
 真鯛の旨味を吸ったご飯と香ばしい真鯛の身、
 飲んだ後の炭水化物で非常にメタボチックだが箸が止まらない。





 と、このように真鯛は捨てる所が無い。(他にもウロコやアラも利用法は多岐にわたる)
 紹介したのは“和”の料理であったが癖の無い優等生の真鯛、
 大きいサイズになればそれはそれでイタリアンやフレンチといった油を使った調理法も数々ある。

 今回の鯛は食欲の秋に相応しく、8/3に釣上げた物より格段に美味くなっている。
 船長曰く「マダイは腐らない成分が入っている」らしいが、
 鮮度の落ちが遅い魚で1尾良型を吊り上げれば1週間程度は食卓に華を添えることが出来る。

 養殖も盛んになって今では高級魚の感は薄いが、
 釣上げた時の魚体の美しさ、鮮やかな体色は他の魚には真似できない魅力と満足感がある。
 その威風堂々たる風貌故、日本古来より祝の席には欠かせない魚であったと納得できる。

 これから晩秋に向けてますます脂が乗って美味。そして強い引きで釣り味も抜群。
 是非常磐沖の真鯛を第一大漁丸にて多くの方々に釣上げて頂き、感動と美味しさを味わって頂きたい。